【2025年最新】賃貸物件が多い時期はいつ?宅建士が教える最適なお部屋探しのタイミング
目次
賃貸物件が最も多く出回る時期とその理由
2025年の賃貸市場で起きている変化
静岡市における繁忙期の実情と地域特性
時期別のメリット・デメリットを宅建士が解説
物件探しで失敗しないための具体的アドバイス
1. 賃貸物件が最も多く出回る時期とその理由
賃貸物件が最も多く市場に出回るのは、1月から3月の繁忙期です。この時期は新年度に向けた転勤や進学、就職による引っ越しが集中するため、退去と入居が活発になります。
私が静岡市で賃貸仲介を担当してきた経験では、毎年12月下旬から「いつから物件探しを始めるべきか」という問い合わせが急増します。特に2024年12月から翌年1月にかけては、前年同時期と比較して相談件数が約1.3倍に増加しました。
不動産流通機構のデータを見ると、全国的にも1月から3月の成約件数は年間を通じて最も高い水準を示しています(参考:全国宅地建物取引業協会連合会「不動産市場動向データ集」2024年9月)。
なぜ1月〜3月に物件が多いのか
この時期に物件が増える主な理由は以下の通りです:
新年度の人事異動: 多くの企業が4月に人事異動を実施するため、1月〜2月に転勤が内示され、引っ越し準備が始まります
進学・就職: 大学入学や新社会人として4月から新生活を始める方が物件を探します
契約更新のタイミング: 2年契約の更新時期が重なることで、退去する方が増えます
私が担当したケースでは、ある企業の静岡支店への転勤が1月下旬に決まり、2月中旬には契約を完了させるという急ぎの案件が毎年複数件あります。こうした需要に対応するため、大家さんも繁忙期前に物件を準備します。
第二の繁忙期は9月〜10月
年に2回目の繁忙期となるのが9月から10月です。この時期は企業の下期スタートに伴う異動や、10月入社の新卒採用に対応した引っ越しが発生します。
ただし、1月〜3月の繁忙期と比較すると物件の動きは緩やかです。私の実感としては、春の繁忙期が10だとすれば、秋は6〜7程度の活況といったところでしょうか。
2. 2025年の賃貸市場で起きている変化
2025年の賃貸市場には、これまでと異なる大きな変化が見られます。宅建士として10年以上市場を見てきた私の視点から、特に注目すべき3つのトレンドをお伝えします。
①「内見なし契約」の急増
最も驚くべき変化は、実際に物件を見ずに契約する方が増えていることです。イタンジ社の調査によれば、都内では実物を見ずに申し込むケースが2023年の43.4%から2025年には60.2%へと大幅に増加しています(参考:イタンジ「2025年都内引越しトレンド」2025年)。
静岡市でも同様の傾向が見られ、私が2025年1月から3月に担当した成約案件のうち、約4割が内見なしまたはオンライン内見のみでの契約でした。特に県外からの転勤者や、時間的余裕のない方の選択肢として定着しつつあります。
この背景には、物件情報の充実化があります。写真や動画、間取り図の質が格段に向上し、オンラインでも物件の雰囲気を十分に把握できるようになったことが大きな要因です。
②賃料の上昇傾向
全国的に賃料が上昇しており、特に都市部では顕著です。アットホーム社のデータでは、東京23区の賃貸マンション募集家賃が26ヶ月連続で最高値を更新しています(参考:アットホーム株式会社「2025年1月 全国主要都市の賃貸マンション・アパート募集家賃動向」2025年1月)。
静岡市は都市部ほどの急激な上昇は見られませんが、それでも駅近の人気エリアでは緩やかな上昇が続いています。2025年の静岡市全体の家賃相場はワンルームから1LDKで約6.4万円となっており、前年比で約2〜3%の上昇が見られます(参考:CHINTAI「静岡市家賃相場」2025年8月時点)。
私が管理する物件でも、2024年と比較して新規募集時の賃料を平均で3000円程度引き上げても、問い合わせ数に大きな変化はありませんでした。
③住宅購入の手控えによる賃貸需要の増加
住宅価格の高騰と金利上昇により、マイホーム購入を先送りする方が増えています。その結果、本来なら持ち家を検討していたファミリー層が賃貸に留まるケースが目立ちます。
実際、2025年3月に私が担当したファミリー向け物件の問い合わせでは、「住宅購入を検討していたが、価格が高すぎて断念した」という理由で賃貸を探している方が前年の約1.5倍に増加しました。
3. 静岡市における繁忙期の実情と地域特性
静岡市の賃貸市場には、全国的な傾向とは異なる地域特有の動きがあります。私が実際に現場で感じている特徴をお伝えします。
静岡市の繁忙期は全国よりやや早く始まる
静岡市では、全国平均より少し早めに物件探しが活発化する傾向があります。理由は大学受験の合格発表後、県外からの進学者による物件探しが1月中旬から始まるためです。
静岡大学や県立大学への進学が決まった学生さんのご家族から、1月下旬に「すぐに物件を見たい」という連絡をいただくことが毎年あります。2025年も1月20日過ぎから学生向け物件の問い合わせが一気に増えました。
エリア別の特徴
静岡市は葵区、駿河区、清水区の3つの行政区に分かれており、それぞれで賃貸市場の動きが異なります。
葵区 静岡駅周辺は最も人気が高く、単身者向けワンルームは繁忙期には1週間で決まることも珍しくありません。私が2025年2月に募集した静岡駅徒歩8分の1Kマンションは、掲載後3日で5件の問い合わせがあり、そのうち2件が即日内見、翌日には申し込みが入りました。
駿河区 静岡大学に近いエリアは学生需要が高く、1月から2月の動きが特に活発です。ただし、4月を過ぎると途端に静かになります。
清水区 清水駅周辺はファミリー層の需要が安定しており、繁忙期と閑散期の差が他のエリアほど顕著ではありません。私の経験では、清水区は年間を通じて安定した成約が見込めるエリアです。
静岡市特有の「新茶シーズン」の影響
意外かもしれませんが、静岡市では4月下旬から5月の新茶シーズンに一時的に物件の動きが鈍ります。これは地元の方々が茶摘みやお茶のイベントで忙しくなる時期と重なるためです。この時期に引っ越しを計画する方は少なく、不動産会社も比較的落ち着いています。
4. 時期別のメリット・デメリットを宅建士が解説
賃貸物件探しには、時期によって明確なメリットとデメリットがあります。宅建士として多くのお客様をサポートしてきた経験から、それぞれの時期の特徴をお伝えします。
繁忙期(1月〜3月)に探すメリット
物件の選択肢が圧倒的に多い この時期は退去と新規募集が最も活発になるため、選べる物件数が他の時期の2〜3倍になります。私が管理している物件でも、1月から3月の間に募集する物件数は、閑散期の約2.5倍です。
特に新築物件は繁忙期に合わせて完成・募集開始となるケースが多く、真新しい設備で快適な生活を始めたい方には最適なタイミングです。
未公開物件に出会えるチャンス 物件の動きが活発な時期は、ポータルサイトに掲載される前の「未公開物件」も多く出回ります。私も繁忙期には、大家さんから直接「まだネットに出していないけど、良い人がいたら紹介してほしい」と依頼を受けることがあります。
繁忙期のデメリット
競争率が高く、決断を迫られる 人気物件は本当にあっという間に埋まります。2025年2月に私が案内した駅徒歩5分の2LDK物件は、内見中に別の方から申し込みが入り、お客様が検討している間に決まってしまいました。
繁忙期は「今日見て、明日には決める」くらいのスピード感が求められます。じっくり比較検討したい方には厳しい状況です。
初期費用の交渉が難しい 繁忙期は大家さん側が強気になるため、礼金の減額やフリーレントの交渉はほぼ応じてもらえません。私自身、繁忙期に「礼金をゼロにしてほしい」と交渉を試みましたが、「すぐに次の人が来るので交渉不要」と断られた経験が何度もあります。
不動産会社が混雑している 繁忙期の不動産会社は本当に忙しく、予約なしで訪問しても長時間待たされることがあります。ゆっくり相談したい方は、事前予約が必須です。
閑散期(5月〜8月)に探すメリット
じっくり選べる落ち着いた環境 閑散期の最大のメリットは、時間をかけて物件を吟味できることです。不動産会社のスタッフも一人のお客様に十分な時間を割けるため、細かい相談にも丁寧に対応してもらえます。
私も閑散期のお客様には、物件の長所だけでなく、気になる点も正直にお伝えし、複数回の内見にも快く対応しています。
初期費用を抑えられる可能性が高い 閑散期は空室を埋めたい大家さんが多いため、礼金ゼロやフリーレント1ヶ月などの条件交渉に応じてもらいやすくなります。
2025年6月に私が担当した案件では、2ヶ月間空室だった物件について、礼金1ヶ月を免除してもらうことに成功しました。繁忙期なら絶対に応じてもらえない条件です。
引っ越し費用も安い 繁忙期の引っ越し料金は閑散期の1.5倍から2倍になることもあります。閑散期なら引っ越し業者の予約も取りやすく、費用も抑えられます。
閑散期のデメリット
物件の選択肢が限られる 繁忙期に成約しなかった物件が中心となるため、どうしても選択肢は少なくなります。「駅徒歩5分以内で、築5年以内」といった人気条件の物件は、閑散期にはほとんど残っていません。
希望エリアに物件がない可能性 特に学生街や人気エリアでは、閑散期には募集物件自体が極端に少なくなります。私の管理物件でも、静岡大学周辺の学生向けアパートは4月になると空室がほぼゼロになります。
5. 物件探しで失敗しないための具体的アドバイス
宅建士として、また賃貸不動産経営管理士として、お客様に常にお伝えしているアドバイスをまとめます。
繁忙期に物件を探す方へ
12月から動き始めることをおすすめします 繁忙期の競争を少しでも避けるなら、年内から物件探しを始めましょう。12月は1月〜3月ほど混雑しておらず、かつ繁忙期向けの物件がすでに市場に出始めています。
私のお客様で、2024年12月中旬から物件探しを始めた方は、落ち着いて複数物件を比較検討でき、1月上旬には理想の物件を契約できました。
譲れない条件と妥協できる条件を明確に 繁忙期はスピード勝負です。内見の際にその場で判断できるよう、事前に優先順位をつけておきましょう。
私がお客様に必ず確認するのは以下の項目です:
通勤・通学時間の上限
家賃の上限
必須の設備(バストイレ別、オートロックなど)
妥協できる点(築年数、階数など)
先行申込・先行契約も視野に入れる 退去予定が決まっているが、まだ現入居者が住んでいる「退去前物件」も検討しましょう。現地内見はできませんが、写真や間取り図で判断し、早期に申し込むことで人気物件を確保できます。
2025年2月、私の担当したお客様は、退去予定の物件に先行申込することで、駅徒歩3分の人気物件を確保できました。
閑散期に物件を探す方へ
値下げ交渉は遠慮なく 閑散期は交渉のチャンスです。礼金ゼロ、フリーレント、家賃の値下げなど、遠慮せずに希望を伝えましょう。
ただし、交渉は礼儀正しく、かつ具体的に。「この条件なら即決します」という姿勢を示すことが成功のコツです。
リフォーム・設備交換の交渉も可能 長期間空室の物件なら、「壁紙を新しくしてもらえたら契約します」「エアコンを新しくしてほしい」といった交渉に応じてもらえる可能性があります。
私が2025年7月に担当した案件では、お客様の「キッチンの水栓を交換してほしい」という要望に大家さんが応じ、新品に交換してもらえました。
複数のエリアを視野に入れる 閑散期は物件数が少ないため、希望エリアを少し広げることで選択肢が増えます。静岡市なら、駅から徒歩15分圏内まで範囲を広げると、掘り出し物件に出会えることがあります。
どの時期でも共通する重要ポイント
家賃相場を事前に把握する 静岡市の家賃相場は地域によって大きく異なります。契約前に必ず複数のポータルサイトで相場を確認しましょう。
現地を必ず確認する(可能であれば) オンライン内見だけで決める方も増えていますが、可能であれば現地確認をおすすめします。周辺環境や駅からの実際の距離感は、写真だけでは分からないことが多いためです。
私自身、お客様には「写真は綺麗に撮れているが、実際は思ったより狭い」「駅からの道のりに坂道がある」といった現実を正直にお伝えしています。
契約前に重要事項説明を十分理解する 宅建士による重要事項説明は、契約で最も大切なステップです。わからない点があれば、遠慮せず質問しましょう。後でトラブルになるより、事前に疑問を解消することが重要です。
2025年後半〜2026年の見通し
今後の賃貸市場について、私の予測をお伝えします。
住宅価格の高止まりが続く限り、賃貸需要は底堅く推移すると見ています。特にファミリー向け物件は、購入をあきらめた層からの需要が継続するでしょう。
一方、金利上昇の影響で新規物件供給は抑制される可能性があり、需給バランスは需要超過が続きそうです。そのため、2026年の繁忙期も2025年と同様、物件の早い者勝ち状況が予想されます。
静岡市に関しては、リニア中央新幹線の開業を見据えた開発が進む可能性があり、長期的には賃貸需要の増加が期待できます。
まとめ:あなたに最適な物件探しのタイミングは?
賃貸物件が最も多く出回るのは1月〜3月の繁忙期ですが、それが必ずしもあなたにとってベストなタイミングとは限りません。
繁忙期がおすすめな方
選択肢を最大限に増やしたい
新築物件に住みたい
引っ越し時期が明確に決まっている
閑散期がおすすめな方
初期費用を抑えたい
じっくり時間をかけて選びたい
交渉を有利に進めたい
宅建士として10年以上、静岡市の賃貸市場を見てきた私からのアドバイスは、「時期にこだわりすぎず、自分のライフスタイルと予算に合ったタイミングで動くこと」です。
良い物件との出会いは、必ずしも繁忙期だけとは限りません。閑散期でも、大家さんが値下げして募集している掘り出し物件や、突発的に出てくる好条件物件もあります。
大切なのは、市場の動きを理解した上で、自分にとって最適な判断をすることです。この記事が、あなたの理想の住まい探しの一助となれば幸いです。
参考資料
著者情報

佐須陽介
代表・宅地建物取引士
宅地建物取引士(静岡) 第 025298号 賃貸不動産経営管理士(2)第 059325号 住宅ローンアドバイザー
業界歴15年
静岡市出身、現在は静岡市を拠点に不動産仲介・コンサルティング業務を手掛けています。これまで新築・中古マンション、戸建、賃貸管理まで幅広く携わってきました。
数多くのお客様の住まい選びをサポート。住宅ローンの借り換え支援なども含め、現実的な選択肢を提示することに定評があります。
静岡市を拠点に不動産仲介・コンサルティング業務を手掛けています。私自身もかつて住宅ローンの借り換えを経験し、「数字に強く、現実的な選択肢を示すこと」を常に心がけています。代表メッセージ(Authentill Style)にあるように、お客様に寄り添い、安心できる住まい選びを一緒に進めたいと心から願っています。
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