【2025年最新】静岡で不動産を売買するなら知っておきたいこと|宅建士が解説
目次
静岡県の不動産市場|2025年の最新動向
なぜ今、静岡の不動産に注目が集まっているのか
静岡市エリア別の不動産相場と特徴
不動産のプロが見る今後の市場予測
売りたい人・買いたい人が今すぐやるべきこと
1. 静岡県の不動産市場|2025年の最新動向
17年ぶりに住宅地価がマイナス圏を脱出
2025年3月18日に国土交通省から発表された公示地価によると、静岡県の住宅地の対前年比平均変動率は0.0%となり、17年ぶりにマイナス圏を脱しました。商業地は+0.6%、工業地は+0.8%と、いずれもプラス圏に入っています。
(参考:国土交通省「令和7年地価公示」2025年3月 https://www.mlit.go.jp/)
私が静岡市で不動産業に携わってきたこの10年間、「静岡は地価が下がり続けている」というイメージを持つお客様が多くいらっしゃいました。しかし、2025年に入り、その流れが変わりつつあります。
静岡市の地価は上昇傾向
静岡市に限って見ると、2025年の公示地価平均は約16.3万円/㎡で、前年からの変動率は+0.81%の上昇です。特に商業地では+1.72%と、県内でも高い上昇率を記録しています。
(参考:土地代データ「静岡市の地価」2025年 https://tochidai.info/shizuoka/shizuoka/)
2025年1月から私が担当した売却案件でも、静岡駅徒歩15分圏内の物件は、当初の査定額よりも5〜10%高い価格で成約するケースが増えています。
2. なぜ今、静岡の不動産に注目が集まっているのか
建築コストの高騰による新築価格の上昇
全国的な傾向ですが、建築資材の価格高騰と人件費の上昇により、新築住宅の価格が上がり続けています。
私が新築建売住宅の販売を担当していた頃と比較すると、同じ広さ・仕様の物件でも500万円〜800万円ほど価格が上がっている印象です。その結果、「新築は手が届かないから中古で」というお客様が増え、中古住宅市場も活況を呈しています。
金利上昇への警戒感
2025年1月、日銀は政策金利を0.5%に引き上げました。住宅ローンの変動金利も今後上昇が予想される中、「金利が上がる前に購入したい」という相談が2025年に入ってから急増しています。
私のところにも「今のうちに買った方がいいのか」という問い合わせが、前年同期比で約1.3倍に増えました。
静岡ならではの需要
静岡市は東京・名古屋の中間に位置し、新幹線で東京まで約1時間というアクセスの良さがあります。コロナ禍以降、「東京に通勤しながら静岡に住む」というライフスタイルを選ぶ方も増えてきました。
実際に2025年3月に私が担当したお客様の中にも、「週2〜3回の東京出社なら静岡から通える」という理由で、東静岡駅周辺のマンションを購入された方がいらっしゃいます。
3. 静岡市エリア別の不動産相場と特徴
【葵区】静岡駅周辺・呉服町エリア
静岡市で最も地価が高いのは、葵区呉服町2丁目で、43年連続で静岡県の商業地トップを維持しています。公示地価は148万円/㎡(2025年)と、県内では群を抜いています。
住宅地としては、安東・城北エリアが人気です。私の経験では、このエリアの中古マンションは掲載から2〜3週間で問い合わせが入ることが多く、駅近物件は1ヶ月以内に成約するケースも珍しくありません。
相場目安(2025年):
中古マンション(3LDK):2,500万円〜4,000万円
新築戸建(30坪程度):3,800万円〜5,500万円
【駿河区】東静岡・曲金エリア
駿河区曲金は、7年連続で静岡県の住宅地最高価格を記録しているエリアです。JR東静岡駅と静鉄の2路線が使え、マークイズ静岡などの商業施設も充実しています。
子育て世代からの人気が高く、私が2025年に担当した新築建売住宅も、発売から2週間で成約となりました。
相場目安(2025年):
新築戸建(35坪程度):4,000万円〜5,000万円
土地(50坪):1,800万円〜2,500万円
【清水区】清水駅周辺・草薙エリア
清水区は葵区・駿河区と比較すると地価が落ち着いており、予算を抑えたい方には選択肢になります。ただし、津波リスクを気にされるお客様も多く、物件によっては売却に時間がかかるケースもあります。
草薙エリアは県立大学があり、単身者向け賃貸需要も堅調です。
相場目安(2025年):
中古戸建(築20年以内):1,800万円〜3,000万円
土地(50坪):800万円〜1,500万円
4. 不動産のプロが見る今後の市場予測
2025年後半〜2026年の見通し
正直なところ、不動産市場の予測は非常に難しいです。ただ、私が実務で感じている傾向をお伝えすると、以下のような動きが続くと見ています。
価格面:
静岡駅・東静岡駅周辺の物件は、当面は価格維持または緩やかな上昇
駅から離れた物件、築古物件は価格が下がる可能性あり
「二極化」がさらに進む
需要面:
金利上昇を見越した「駆け込み需要」は2025年中に一服する可能性
中古住宅・リノベーション物件への関心は引き続き高い
相続を機にした売却相談は今後も増加傾向
注意すべきポイント
2025年は金利動向を注視する必要があります。変動金利で住宅ローンを組む場合、将来的な返済額の増加を織り込んだ資金計画が必要です。
私がお客様にアドバイスしているのは、「変動金利が1%上がっても返済できるか」をシミュレーションしておくことです。
5. 売りたい人・買いたい人が今すぐやるべきこと
【売却を検討している方】
①複数社に査定を依頼する 静岡市内だけでも不動産会社は数百社あります。1社だけの査定では適正価格がわかりません。最低でも3社以上に査定を依頼することをお勧めします。
②売却理由を整理する 「いつまでに売りたいか」「最低でもいくらで売りたいか」を明確にしておくと、不動産会社との交渉がスムーズになります。
③物件の状態を把握する 雨漏り、シロアリ被害、設備の故障などは、売却時に告知義務があります。事前に確認しておくことで、トラブルを防げます。
私の経験では、売主様が「実は雨漏りがあった」と後から申告されるケースがありますが、契約後に発覚すると大きなトラブルになります。事前に正直にお伝えいただく方が、結果的にスムーズに売却できます。
【購入を検討している方】
①住宅ローンの事前審査を受ける 「いくら借りられるか」を把握することで、現実的な物件探しができます。事前審査は無料で、信用情報に傷がつくこともありません。
②希望エリアの相場を調べる SUUMOやアットホームなどのポータルサイトで、希望エリアの物件価格をチェックしましょう。相場観がないと、割高な物件を購入してしまうリスクがあります。
③内見は最低5件以上 私の経験では、「1〜2件見て即決」したお客様は、後から「もっと比較すればよかった」とおっしゃることが多いです。急いでいる場合でも、最低5件は見ることをお勧めします。
【賃貸経営をしている方】
空室が長期化している場合は、以下を見直してみてください。
家賃設定は相場と合っているか
設備(エアコン、給湯器、インターホンなど)は古くないか
募集写真は魅力的に撮れているか
2025年に入り、私が管理している物件でも、「モニター付きインターホン」「宅配ボックス」を設置したところ、内見数が増えたケースがあります。
まとめ
静岡県の不動産市場は、17年ぶりに住宅地価がマイナス圏を脱し、特に静岡市中心部では上昇傾向にあります。ただし、エリアや物件によって状況は大きく異なります。
売却を検討している方は、今が比較的売りやすいタイミングかもしれません。購入を検討している方は、金利動向を注視しながら、無理のない資金計画を立てることが重要です。
不動産は人生で最も大きな買い物のひとつ。後悔のない選択ができるよう、本記事がお役に立てば幸いです。
■ 参考データ出典一覧
国土交通省「令和7年地価公示」2025年3月
土地代データ「静岡市の地価」2025年(https://tochidai.info/shizuoka/shizuoka/)
静岡新聞「2025年公示地価」2025年3月24日(https://www.at-s.com/life/article/ats/1704332.html)
著者情報

佐須陽介
代表・宅地建物取引士
宅地建物取引士(静岡) 第 025298号 賃貸不動産経営管理士(2)第 059325号 住宅ローンアドバイザー
業界歴15年
静岡市出身、現在は静岡市を拠点に不動産仲介・コンサルティング業務を手掛けています。これまで新築・中古マンション、戸建、賃貸管理まで幅広く携わってきました。
数多くのお客様の住まい選びをサポート。住宅ローンの借り換え支援なども含め、現実的な選択肢を提示することに定評があります。
静岡市を拠点に不動産仲介・コンサルティング業務を手掛けています。私自身もかつて住宅ローンの借り換えを経験し、「数字に強く、現実的な選択肢を示すこと」を常に心がけています。代表メッセージ(Authentill Style)にあるように、お客様に寄り添い、安心できる住まい選びを一緒に進めたいと心から願っています。
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