賃貸物件の固定資産税、オーナーが知るべき基礎知識と節税のポイント
目次
賃貸物件と固定資産税の基本を理解しよう
賃貸オーナーが抱える確定申告の悩み
静岡市で私が見てきた賃貸経営のリアル
経費計上できるもの、できないもの
賃貸経営を成功させるための知識武装
これから始めるなら、静岡市の中古マンション投資という選択肢
1. 賃貸物件と固定資産税の基本を理解しよう
「賃貸物件を持っているけど、固定資産税ってどうなるの?」
これ、賃貸オーナーになろうと考えている方、または既にオーナーの方からよく聞かれる質問です。まず、基本から整理しましょう。
固定資産税とは?
固定資産税は、土地や建物などの不動産を所有している人が、毎年1月1日時点の所有者として納める税金です。賃貸物件を所有していれば、当然ながらオーナーに納税義務があります。
税額の計算方法: 固定資産税 = 固定資産税評価額 × 標準税率1.4%
例えば、固定資産税評価額が2000万円の物件なら、年間28万円の固定資産税がかかります(都市計画税は別途)。
賃貸物件特有のポイント
「賃貸に出しているんだから、入居者が払うんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、違います。固定資産税は、あくまで所有者が支払う税金です。
ただし、この固定資産税は賃貸経営における経費として計上できます。ここが重要なポイント。不動産所得を計算する際、固定資産税を必要経費として差し引けるんです。
国税庁のホームページでも、「不動産所得の金額は、総収入金額から必要経費を差し引いて計算します」と明記されており、固定資産税は必要経費に含まれます。
2. 賃貸オーナーが抱える確定申告の悩み
宅建士として多くの賃貸オーナー様と接してきましたが、年度末になると必ず話題になるのが確定申告です。
「あー、また確定申告の時期か...」
こういう声、本当によく聞きます。賃貸オーナー様にとって、確定申告は年度末の悩みの種の一つなんです。
なぜ確定申告が大変なのか
賃貸経営の確定申告では、以下のような項目を整理する必要があります:
収入面:
家賃収入
礼金・更新料
駐車場代
共益費
経費面:
固定資産税・都市計画税
管理費・修繕積立金
火災保険料
修繕費
減価償却費
ローン利息
管理委託費
未納賃料(貸倒損失)
これらを全て整理して、所得税の確定申告をしなければなりません。特に複数の物件を所有している場合、かなりの作業量になります。
最近は便利なツールも増えている
最近では、e-Tax(イータックス)や会計ソフト(弥生会計、freee、マネーフォワードなど)が充実してきて、処理自体はそこまで煩雑ではなくなりました。
e-Taxを使えば、自宅から確定申告ができますし、会計ソフトを使えば自動で仕訳してくれる機能もあります。
ただし、お財布事情としては、やはり大きな問題なんです。
例えば、年間家賃収入が500万円あったとしても、経費を差し引いた不動産所得が300万円だとします。これに所得税・住民税がかかると、場合によっては100万円近い税金になることも。
「せっかく家賃収入があるのに、税金でこんなに持っていかれるのか...」という現実に直面するわけです。
3. 静岡市で私が見てきた賃貸経営のリアル
宅建士として静岡市で働く中で、様々な賃貸オーナー様と接してきました。成功している方、苦労している方、それぞれのケースを見てきた経験をお話しします。
ケース1:初めての賃貸経営で戸惑うAさん
静岡市内に中古マンションを購入し、賃貸に出し始めたAさん。初年度の確定申告で大慌て。
「家賃収入があるから、その分税金がかかるのは分かってたけど...。固定資産税、管理費、修繕積立金、火災保険、確定申告の税理士費用。思ったより手元に残らないんですね」
Aさんの場合、家賃収入が年間84万円(月7万円)でしたが、各種経費を差し引くと、手元に残るのは年間30万円程度。「もっと利益が出ると思っていた」とのこと。
でも、2年目からは経費の計上方法を工夫し、減価償却をしっかり計算することで、納税額を適正化できました。
ケース2:ベテランオーナーBさんの節税テクニック
静岡市内で3棟のアパートを経営するBさん。賃貸経営歴20年のベテランです。
Bさんのポイントは、「経費として計上できるものは漏れなく計上する」こと。
物件を見に行くガソリン代
入居者募集のための広告費
税理士への相談料
賃貸経営の勉強のためのセミナー参加費
未納賃料の貸倒損失
特に未納賃料については、「回収の見込みがない」と判断できれば、貸倒損失として経費計上できます。Bさんは顧問税理士と相談しながら、適切に処理していました。
「賃貸経営は、いかに適切に経費を計上するかが重要。税理士に丸投げするんじゃなくて、自分でも勉強することが大切」とBさんは言います。
ケース3:修繕費用で悩むCさん
築25年のマンションを賃貸に出しているCさん。ある年、給湯器が壊れて20万円の修理費用がかかりました。
「これって経費になるの?」という質問。答えは「なります」。修繕費は必要経費として計上できます。
ただし、「修繕費」と「資本的支出」の区別が重要。単なる修理や原状回復は修繕費として経費計上できますが、物件の価値を上げるような改良は資本的支出として減価償却する必要があります。
こうした細かい知識、意外と知らないオーナー様が多いんです。
4. 経費計上できるもの、できないもの
賃貸経営において、何が経費として認められるのか。ここを正確に理解することが、節税の第一歩です。
経費計上できる主なもの
固定資産税・都市計画税 これは間違いなく経費。領収書や納税通知書をしっかり保管しましょう。
管理費・修繕積立金 マンションの場合、毎月支払う管理費や修繕積立金も経費です。
火災保険料・地震保険料 賃貸物件にかける保険料も経費計上できます。
修繕費 エアコンの修理、壁紙の張り替え、給湯器の交換など。ただし、物件の価値を明らかに高めるような改良は資本的支出となり、減価償却が必要です。
減価償却費 建物の購入価格を、耐用年数に応じて毎年経費として計上できます。これが賃貸経営の大きな節税ポイント。
ローン利息 住宅ローンの利息部分は経費になります。ただし、元本返済部分は経費になりません。
管理委託費 不動産管理会社に支払う管理費用。
広告宣伝費 入居者募集のための広告費用。
未納賃料(貸倒損失) 回収が見込めない家賃は、一定の要件を満たせば貸倒損失として経費計上できます。
経費計上できないもの
ローンの元本返済 これは経費になりません。利息部分だけが経費です。
所得税・住民税 個人の所得税や住民税は経費になりません。
自分や家族の給料 個人事業として賃貸経営している場合、自分や家族への給料は経費になりません。
私的な費用 個人的な旅行費用や、賃貸経営と関係のない費用は当然ながら経費になりません。
国税庁の「不動産所得の課税のしくみ」によると、「必要経費とは、総収入金額を得るために直接要した費用の額および販売費、一般管理費その他これらの所得を生ずべき業務について生じた費用」と定義されています。
5. 賃貸経営を成功させるための知識武装
賃貸経営は、単に物件を貸すだけではありません。税金の知識、法律の知識、経営の知識が必要です。
独学の限界
「税理士に頼めばいいでしょ?」という声もあります。確かに、税理士に依頼すれば確定申告はやってもらえます。でも、税理士はあなたの経営判断はしてくれません。
例えば:
「この修繕、今年やるべきか、来年に延ばすべきか」
「空室が続いている。家賃を下げるべきか、リフォームすべきか」
「新たに物件を購入すべきか、既存物件の運営に集中すべきか」
こうした判断は、オーナー自身がしなければなりません。そのためには、知識武装が必要です。
賃貸経営セミナーのすすめ
最近では、賃貸経営に特化したセミナーも増えています。
セミナーで学べること:
確定申告の実務
節税テクニック
空室対策
リフォーム・リノベーションの知識
不動産投資の戦略
静岡市内でも、定期的にこうしたセミナーが開催されています。不動産会社や税理士事務所が主催しているものが多いです。
私がお手伝いしているオーナー様の中には、積極的にセミナーに参加し、他のオーナーと情報交換している方もいます。「同じ悩みを持つ人と話すだけでも勉強になる」とのこと。
会計ソフトの活用
今の時代、会計ソフトを使わない手はありません。
おすすめの会計ソフト:
freee(フリー):初心者向け、直感的な操作
マネーフォワード クラウド確定申告:銀行口座と連携で自動仕訳
やよいの青色申告オンライン:老舗の安心感
これらを使えば、領収書をスマホで撮影するだけで自動で仕訳してくれる機能もあります。確定申告の手間が大幅に削減できます。
6. これから始めるなら、静岡市の中古マンション投資という選択肢
ここまで、賃貸オーナーとしての税金や確定申告の話をしてきました。「大変そう...」と思われたかもしれません。でも、正しい知識を持てば、賃貸経営は安定した収入源になります。
特に、これから不動産投資を考えている方に、私は静岡市の中古マンション投資をおすすめしています。
なぜ静岡市なのか
立地の魅力:
東京まで新幹線で1時間
名古屋まで1時間
温暖な気候
富士山が見える景色
充実した子育て環境
こうした魅力があるため、静岡市は人口流入が続いています。賃貸需要も安定しています。
中古マンションの価格帯: 静岡市内の中古マンション、駅から徒歩15分圏内の2LDKで1500万〜2500万円程度。東京や大阪に比べれば、かなり手頃です。
投資シミュレーション
例えば、2000万円の中古マンションを購入し、賃貸に出す場合:
購入条件:
物件価格:2000万円
頭金:400万円
ローン:1600万円(金利2.5%、25年)
月々返済額:約7万2千円
賃貸収入:
家賃:月8万円
年間家賃収入:96万円
経費:
ローン返済(利息部分のみ):年間約35万円
固定資産税・都市計画税:年間約10万円
管理費・修繕積立金:年間約15万円
火災保険:年間約2万円
その他経費:年間約4万円
合計:約66万円
不動産所得: 96万円 - 66万円 = 30万円
さらに、減価償却費(建物部分)を計上すれば、課税所得はさらに減ります。
もちろん、空室リスクや修繕費用など、想定外の出費もあります。でも、長期的に見れば、ローン完済後は安定した収入源になります。
自己居住→賃貸転用という選択肢も
最初は自分で住んで、将来的に賃貸に出すという方法もあります。住宅ローンを使えば、投資用ローンより金利が低い。自分で住んでいる間に物件の状態を把握できる。そして、転勤や住み替えの際に賃貸に出す。
こうした柔軟な戦略が取れるのも、中古マンション投資の魅力です。
まとめ
賃貸物件の固定資産税は、オーナーが支払う税金ですが、不動産所得の計算において必要経費として計上できます。確定申告は年度末の悩みの種ですが、e-Taxや会計ソフトを活用すれば、処理自体は煩雑ではありません。
重要なのは、経費として計上できるものを漏れなく計上すること。固定資産税、管理費、修繕費、減価償却費、ローン利息、未納賃料など、適切に処理することで節税できます。
賃貸経営を成功させるには、知識武装が必要です。セミナーに参加したり、会計ソフトを活用したり、継続的に学ぶ姿勢が大切です。
そして、これから不動産投資を考えているなら、静岡市の中古マンションは魅力的な選択肢です。手頃な価格、安定した賃貸需要、将来的な資産形成。長期的な視点で考えれば、賢い投資になるはずです。
参考文献・出典
国税庁「不動産所得の課税のしくみ」: https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1370.htm
国税庁「確定申告書等作成コーナー」: https://www.keisan.nta.go.jp/
国税庁e-Tax: https://www.e-tax.nta.go.jp/
総務省「固定資産税について」: https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czais.html
公益社団法人 全国宅地建物取引業協会連合会: https://www.zentaku.or.jp/
freee「不動産所得の確定申告ガイド」: https://www.freee.co.jp/kb/kb-kakuteishinkoku/real-estate-income/
著者情報

佐須陽介
代表・宅地建物取引士
宅地建物取引士(静岡) 第 025298号 賃貸不動産経営管理士(2)第 059325号 住宅ローンアドバイザー
業界歴15年
静岡市出身、現在は静岡市を拠点に不動産仲介・コンサルティング業務を手掛けています。これまで新築・中古マンション、戸建、賃貸管理まで幅広く携わってきました。
数多くのお客様の住まい選びをサポート。住宅ローンの借り換え支援なども含め、現実的な選択肢を提示することに定評があります。
静岡市を拠点に不動産仲介・コンサルティング業務を手掛けています。私自身もかつて住宅ローンの借り換えを経験し、「数字に強く、現実的な選択肢を示すこと」を常に心がけています。代表メッセージ(Authentill Style)にあるように、お客様に寄り添い、安心できる住まい選びを一緒に進めたいと心から願っています。
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