「不労所得やめとけ」と言われる理由|2025年最新
目次
2025年「不労所得やめとけ」と言われる背景と最新データ
不労所得が危険とされる5つの理由
静岡市で私が見てきた不労所得の成功と失敗
不動産のプロとして伝えたい「不労所得」の現実
読者別|今すぐ取るべき具体的なアクション
なぜ今「不労所得やめとけ」が検索されるのか
「不労所得」と検索すると、「やめとけ」というサジェストが表示されることをご存知でしょうか。
私は静岡市で10年以上不動産業に携わっていますが、2024年頃からお客様との会話の中で「不労所得って本当に危ないんですか?」という質問が急増しています。2025年に入ってからは、月に5件以上このテーマでご相談を受けるようになりました。
背景には、SNSを通じた投資詐欺被害の急増があります。警察庁の発表によると、2024年のSNS型投資詐欺・ロマンス詐欺の被害額は合計1,272億円に達しました(参考:警察庁「令和6年の犯罪情勢」 https://www.npa.go.jp/publications/statistics/sousa/sagi.html )。
さらに深刻なのは2025年の状況です。2025年7月末時点で、特殊詐欺全体の被害額は722.1億円となり、前年の年間被害額(718.8億円)をわずか7ヶ月で超えました(参考:警察庁「令和7年7月末における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について」2025年9月 https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/sos47/new-topics/250902/01.html )。
「簡単に稼げる」という幻想の危険性
私が実務で痛感しているのは、「不労所得」という言葉自体に大きな誤解があることです。
2025年1月、静岡市内で賃貸経営の相談に来られた50代の男性は、「YouTubeで不労所得の作り方を見て、アパート経営を始めたい」とおっしゃいました。しかし、詳しくお話を伺うと、管理費・修繕費・空室リスク・税金といった「見えないコスト」をまったく考慮されていませんでした。
不労所得とは「働かずに得る収入」という意味ですが、実際には仕組みを作るまでに膨大な時間・資金・知識が必要です。「完全に放置で稼げる」という状態は、ほぼ存在しないと私は考えています。
不労所得が危険とされる5つの理由
収入が安定しないリスク
不労所得の代表格である不動産投資を例に挙げます。
私が2025年2月に相談を受けたケースでは、静岡市葵区で中古ワンルームマンションを購入された方が、入居者の退去後6ヶ月間空室が続き、ローン返済を給与から補填し続けていました。
不動産投資の利回りは、日本不動産研究所の調査によると都内ワンルームマンションで3.8〜3.9%程度です(参考:日本不動産研究所「第51回不動産投資家調査」2024年10月 https://www.reinet.or.jp/ )。この数字は満室を前提としており、空室が発生すれば収益は一気にマイナスに転じます。
初期投資と継続コストの重さ
不労所得を得るための仕組み作りには、想像以上の資金が必要です。
私の経験では、静岡市で中古アパート1棟を購入する場合、物件価格3,000万円に加え、仲介手数料・登記費用・不動産取得税などで約200〜300万円の諸費用がかかります。さらに、購入後も固定資産税、管理委託費、修繕積立金、保険料などが毎年発生します。
2025年4月に私が担当したお客様は、「月5万円の家賃収入」を期待して購入を決めましたが、実際の手残りは月1.5万円程度でした。表面利回りと実質利回りの差を理解していないと、こうした失敗に陥りやすいのです。
詐欺被害の急増という現実
2025年の投資詐欺被害は深刻な状況にあります。
警察庁のデータによると、2025年上半期のSNS型投資詐欺の被害額は278.5億円で、前年同期比38.2%増加しました。特に「暗号資産投資」を名目とした詐欺が急増しており、被害額は102億円に達しています(参考:警察庁「令和7年上半期における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について」2025年7月 https://www.npa.go.jp/bureau/criminal/souni/tokusyusagi/tokushusagi_toukei2025.pdf )。
私のお客様でも、「LINEで投資グループに誘われた」という相談が2025年に入って3件ありました。いずれも「月利10%保証」といった非現実的な謳い文句が特徴でした。
静岡市で私が見てきた不労所得の成功と失敗
失敗事例|新築ワンルーム投資の落とし穴
2024年末、静岡市駿河区のお客様から「東京の新築ワンルームマンションを2,500万円で購入したが、売りたい」という相談を受けました。
購入時は「節税になる」「年金代わりになる」と説明を受けたそうですが、実際は月々2万円以上の持ち出しが発生し、4年経っても一度もプラスになったことがないとのことでした。
査定の結果、売却価格は1,800万円程度。700万円以上の損失を確定させるか、持ち出しを続けるかという厳しい選択を迫られています。
新築ワンルームマンションは、購入した瞬間に「中古」となり、価格が2〜3割下落するケースが珍しくありません。私はこうした物件を「出口が見えない投資」と呼んでいます。
成功事例|地道な賃貸経営の現実
一方で、静岡市清水区で20年以上アパート経営を続けているオーナー様もいます。
この方は「不労所得なんてない。これは事業だ」とおっしゃいます。毎月の収支確認、3年ごとの設備更新、入居者対応の委託先管理など、やるべきことは山ほどあるそうです。
ただし、ローン完済後の今は月額約15万円の手残りがあり、年金と合わせて安定した老後を送られています。この方の成功要因は、「20年間、一度も楽をしようとしなかった」ことだと私は分析しています。
不動産のプロとしての見解・予測
2025年〜2026年の市場環境
2025年12月現在、日本銀行は政策金利を0.75%まで引き上げており、住宅ローン金利の上昇傾向が続いています(参考:日本銀行「金融政策決定会合」2025年12月 https://www.boj.or.jp/ )。
私の見立てでは、2026年にかけて変動金利型ローンの負担増加により、収益物件の売り圧力が高まる可能性があります。特に、フルローンで購入した投資家は、金利上昇の影響を直接受けるため注意が必要です。
「不労所得」に対する私の考え
10年間この業界で働いてきた結論として、私は「不労所得を目的にした投資はやめたほうがいい」と考えています。
ただし、「資産形成の手段として不動産を活用すること」は否定しません。重要なのは、不労所得という甘い言葉に惑わされず、事業として向き合う覚悟があるかどうかです。
楽して稼ぎたいという動機で始めた投資は、高確率で失敗します。これは私が見てきた数十件の事例から確信していることです。
読者が今すぐ取るべき具体的なアクション
物件を売りたい方へ
すでに収益物件を保有していて「失敗した」と感じている方は、まず現状の正確な把握が必要です。
2025年の市場では、静岡市内の中古アパートは駅徒歩10分圏内であれば一定の需要があります。私が2025年11月に仲介した駿河区の築25年アパートは、査定から2ヶ月で売却が成立しました。
損切りは辛い決断ですが、持ち出しを続けるより傷が浅いケースも多いです。まずは地元の不動産会社に相談し、複数の査定を取ることをお勧めします。
物件を買いたい方へ
不労所得を夢見て投資を検討中の方には、以下の3点を確認していただきたいです。
最低5年間、収入がゼロでもローンを返済できる資金力があるか
空室・修繕・金利上昇のリスクを数字で理解しているか
「事業」として取り組む覚悟があるか
この3つすべてに「はい」と答えられないなら、今は購入を見送るべきだと私は考えます。
物件を貸したい方へ
自宅を賃貸に出して不労所得を得たいという相談も増えています。
2025年の静岡市では、駅近の戸建ては月額8〜12万円程度で貸し出せるケースがあります。ただし、管理委託費(家賃の5〜8%)、固定資産税、修繕費用などを差し引くと、手残りは想像より少なくなります。
まずは賃料査定を受け、実質利回りを計算してから判断することをお勧めします。
まとめ
「不労所得やめとけ」という声には、それなりの理由があります。
2025年のデータが示すように、安易な投資は詐欺被害や大きな損失につながるリスクがあります。不労所得は「楽して稼げる」ものではなく、相応の資金・知識・時間を投資して初めて成立するものです。
私が10年間見てきた中で成功しているオーナー様は、例外なく「これは事業だ」という意識を持っています。甘い言葉に惑わされず、冷静な判断をしていただければ幸いです。
ご不明な点があれば、お気軽にご相談ください。
参考文献
警察庁「令和7年7月末における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について」2025年9月 https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/sos47/new-topics/250902/01.html
警察庁「令和7年上半期における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について」2025年7月 https://www.npa.go.jp/bureau/criminal/souni/tokusyusagi/tokushusagi_toukei2025.pdf
日本不動産研究所「第51回不動産投資家調査」2024年10月 https://www.reinet.or.jp/
日本銀行「金融政策決定会合」2025年12月 https://www.boj.or.jp/
著者情報

佐須陽介
代表・宅地建物取引士
宅地建物取引士(静岡) 第 025298号 賃貸不動産経営管理士(2)第 059325号 住宅ローンアドバイザー
業界歴15年
静岡市出身、現在は静岡市を拠点に不動産仲介・コンサルティング業務を手掛けています。これまで新築・中古マンション、戸建、賃貸管理まで幅広く携わってきました。
数多くのお客様の住まい選びをサポート。住宅ローンの借り換え支援なども含め、現実的な選択肢を提示することに定評があります。
静岡市を拠点に不動産仲介・コンサルティング業務を手掛けています。私自身もかつて住宅ローンの借り換えを経験し、「数字に強く、現実的な選択肢を示すこと」を常に心がけています。代表メッセージ(Authentill Style)にあるように、お客様に寄り添い、安心できる住まい選びを一緒に進めたいと心から願っています。
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